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牧師だより ─ No. 281

2024年7月14日

下関市教育長 磯部 芳規 様

日本基督教団 西中国教区  

靖国天皇制問題特別委員会


公立学校による御田植祭への協力に関する質問と要望


 日頃より市民のためにご奉仕下さり感謝申し上げます。

 わたし共は、宗教法人日本基督教団において、広島県・山口県・島根県に存する67の教会で形成する西中国教区が設置する、靖国問題、天皇制問題の解決を図るための機関です。

 さて、先頃、内日神社における御田植祭において、市立うつい小中学校の中学生が舞を「奉納」した旨が報じられました。また、同様のことが住吉神社においても、市立勝山中学校生徒らにより為されていることを承知しています。

 これらの行為に関して、下記の理由と指摘する点で、憲法が規定する政教分離原則に違反している可能性が高いと言わざるを得ません。ご見解を文書にてご回答下さると共に、関係学校には適切な指導をされるよう要望します。

 ご回答については、本書を受領されてから1ヶ月以内に文書にて送付して下さい。

1. 御田植祭は紛れもなく神事、すなわち宗教的儀式である。

 御田植祭は、特定宗教の祭神に「五穀豊穣を願う」という特定の信仰を前提としたものです。また、神職が司り行うものであり、参列者は玉串を奉納します。そして舞も「奉納」するために舞われるのです。「奉納」とは、神を対象とする行為に他なりません。

 かつて児玉典彦 市教育長は、わたし共のこの指摘に対して「地域に根ざした伝統行事」を理由に、宗教的儀式ではないかのような主張をされました(「下教政第737号」)が、これは論旨のすり替えと言わざるを得ないのです。児玉教育長が主張していたのは、単に多数派が長期にわたり支持してきたと言うだけに過ぎません。長期にわたり行われてきたことと、それが宗教的であることとは、全く質を異にする話です。また、憲法19条と20条が保障する、思想・良心・信教の自由は人格権を保障するものであり、これも多数派の論理とは質的に異なる話です。

 従って、前述した信仰を前提とし、各宗教儀礼を伴う御田植祭は、紛れもなく神道における宗教的儀式です。もし、反論があれば、その根拠を以てご回答下さい。


2. 御田植祭の案内をはじめとする諸事務を公立学校が担うことは、政教分離違反である。

 「五穀豊穣を願う」ことは普遍的ではありますが、特定宗教の様式に則ってその境内地で行わなければならない道理はありません。そして前項のとおり、御田植祭は特定宗教による特定の宗教的儀式である以上、これに公立学校が関与することは、下関市が神道と特別の関係があることを一般市民に思わせるものであり、特定宗教に対する援助、助長、促進にあたり、憲法20条第3項「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」に違反する行為です。

以上

 
 
 

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