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牧師だより ─ 其の百八 ─

 8月31日㊍ 宇部山陽小野田キリスト教連合の司牧会(未だに名称がはっきりしない。わたしもかつては周囲に合わせて「牧師会」と言っていたが、ある時からカトリックに配慮して、かつて山口市内で使われていた司牧会と呼んでいる)が開催され参加した。

 この会は、宣教論の基本が教勢拡張主義であり、その「キリスト教」はキリスト教主義である。とは言え、一応記しておくが、それはその場の多数派の話であって、歴史的、あるいは世界的な話では毛頭ない。

 この度、わたしから一つ検討を依頼していたことがあった。それは7月の終わりに国際ホテル宇部からわたしに掛かってきた一本の電話であった。内容は、結婚式の司式を頼んでいた牧師がいなくなったので頼みたいというものであった。時間が取り難いというのが正直なところであるが、地域の繋がりを考えると無視も出来ないであろうと考え、思いついたのが連合であったので、世話人の牧師には本日の司牧会の打ち合わせ事項に加えてもらっていたという訳である。

 想定外の反応に驚いた。ある人が、同性愛者の結婚式を頼まれたら困ると言うと、われもわれもと続けて同性愛者の結婚に反対の意見が出されたのであった。今回の出席者は、わたし以外が全員であった。

 怪訝な表情をしたであろうわたしに、ある人が、どう考えているのかを尋ねた。わたしは、今、検討して欲しいこととは別のことだと思うが、と前置きした上で、次の主旨を回答した。「わたしは行政が認めなくても教会は承認し祝福すべきと考えていること」「教団では声明までには至っていないが、30年以上議論を重ねており、概ねわたしと同様の理解だと思う」と。そして、結婚式司式依頼の話は取り下げるとした。

 改めて、その場がどういう場なのかを、ひいては日本のキリスト教界の実情というものを自覚させられた思いがした。一方で、そうした方々はより一層熱心に、「キリスト教」を伝えようとしているのだが、それが果たして福音を伝えていることになるのかと思う。ここにも悪気は微塵もない。が、先週記した死者の取り扱いと同じく、しようしていることとは逆のことをしてしまってはいないか//

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